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Southerly

20代OLの試行錯誤ブログのはずが映画紹介ブログになりつつあるなう

ブルックリン

日本での公開が決まってから、ずぅっと見たかった作品。
アイルランドNYブルックリンに揺れる、平凡な女の子の話。

Y!映画評価:3.8

『わたしは生きていける』などのシアーシャ・ローナンを主演に迎え、アイルランドからニューヨークに移住した女性の青春の日々を映すドラマ。アイルランドの片田舎から大都会のニューヨークにやって来たヒロインが、戸惑いながらも自らの宿命と愛に身を任せる姿に迫る。『パディントン』のジュリー・ウォルターズやジム・ブロードベントらベテラン俳優らが共演。二つの国と二人の男性の間で引き裂かれていくヒロインの成長物語が胸に響く。

アイルランドの町で暮らすエイリシュ(シアーシャ・ローナン)は、きれいで仕事もバリバリこなす姉ローズ(フィオナ・グラスコット)とは正反対だった。内気な妹の未来を心配するローズの考えもあり、エイリシュはニューヨークに渡ることを決意する。だが、田舎町での静かな生活とは全然違う暮らしが彼女を待ち受けていた。

最近発表になった、キネマ旬報では外国映画部門で9位と大健闘。
外国映画ベスト・テン|2016年 第90回キネマ旬報ベスト・テン|KINENOTE

※ 以下、ネタバレ注意

びっくりするくらい共感できました。
私とエイリシュ、共通点があるんです。
姉がいて、今の彼氏が遠方出身の人っていう。スケールは全然違いますが…。

姉の後押しで、NYブルックリンに旅立ち。
最初は地味な田舎娘だったエイリシュ。
チャレンジ出来る環境と、恋愛が、彼女を変えていく。

ブルックリンに馴染み始めたのに、突然の姉の死。
美人で何でもできる姉が、なんてことない田舎町で生涯を終えてしまう。
そして、残された母親。
母親の、娘をアイルランドに繋ぎとめようとする感じが、なんとも痛々しい。

生まれた時から住む街、仲の良い友達、家族、仕事、恋人。
何を優先すべきなのか、ほんとに分からなくて。

「ずっとこの地で生きていくんだと思う」というアイルランドの彼の言葉は、一度外に出てしまったエイリシュには、つまらない、と思わずにはいられなかったはず。

決定的なのは、噂好きのおばさんの一言。あなたは結婚してるでしょう、と。
「ここは、そういう街だった」
エイリシュは全てを悟る。
アイルランドに戻ってから今まで点だった違和感が線となって繋がる。
現状で満足している人たち。内輪話くらいしか、楽しみがない、内向的な人たち。

最後、ブルックリンへと帰るときの、母親との別れのシーンがしんどかった。
決して、見捨てたいわけじゃない。
だけど、ブルックリンを選ぶってそういうこと。

ハッピーエンドのような形ではあったけど、あーそっちだったんだぁって。
予告編で、アイルランドとブルックリン、自分の人生と家族、どっちを選ぶんだろうって気になってて。
なんとなく、アイルランドに戻る気がしたから、良い意味で裏切られました。

うーん、完全に私ごとなんですけど、家族って面倒臭いなと最近よく思う。姉は結婚する気配がなく、私が結婚したら1人になってしまう。
で、結局、いずれは親の世話とかさせちゃうわけで。それって、姉妹なのに不公平。おかしいと思う。
だけど、家族を理由に結婚できない、も違うわけで。なんのために生まれてんだろう。
この映画は、自分の人生を優先させたパターン。だけど、後で後悔することは間違いないんじゃないかと。
何事もそうですけど、みんなが幸せになる選択があれば良いのに。